2004年09月12日
9/5 屋久島四日目 - 花之江河~大川の滝~晴耕雨読

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今朝は4:30起床、ヨガや座禅をゆったりとして気づけば6:00。淀川小屋を発つ頃には、天気は雨。山上には風がうねっているも、登山道の木々に守られ登るのは苦にならない。整えられた山道をテンポよく登ること1時間半、急に風が強くなり、視界が開ける。そこが小花之江河と呼ばれる、小さな湿原だ。日本庭園のような、というガイドブックの形容も確かにわかるが、小花之江河のような日本庭園を、逆にわれわれは近所に求めたのではないだろうか。強風雨から身を守る木々がなく、霧と風の白と緑の薄暗い景色の中では、人間はとてもはかない存在に思える。いても発ってもいられず、座して足を組む。

そこから10分ほど進むと、こんな高地に出現した湿原、花之江河である。誰もいない。足場の先に、小さな鳥居が設けられている。それを拝み、風と雨と霧の光景を全身で仰ぐ。あの霧の先に、何があるのだろうか、霊的な気持ちに押されて、またも坐す。何が見えるともなく、自然に歌を歌いだす。そして、食欲のままに、朝食をとり、昨日に続いて放心する。後々、宍戸さんにいろんな話を聞いたが、僕にとっても縁の土地となりそうだ。

天候が悪いので、引き返す。小屋で宮之浦岳に登った人の話を聞くと、山頂は風で立つことすら出来ないほどの強風が吹き荒れているらしい。すれ違った方々の無事を祈る。宿がなく、山小屋に泊まっているという若者としばし談笑し、登山口から高揚としたまま下の世界へ。途中でヤクザルがボンネットに乗り、どうすればいいのかわからず、立ち往生。近くにいてくれた車のフォローのおかげで何とか切り抜ける。サルも野生から、共生へと生き延びているようだ。



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いつもの尾の間温泉で体を清め、お金をおろし、食料を調達。ガソリンが心細いが、赤いランプが点滅してから15キロは走れるという白神での話を思い出し、大川の滝を目指す。台風で島を周回する県道のうち、西部林道が倒木で通れないので、大川が道の果てだ。森から水が飛びあふれるように、大川の滝が見えてくる。近くに車を止め、滝つぼへ駆け寄り、またしても腰を抜かすほどの圧倒的巨大のスケールに立ち尽くす。阿呆みたいに大量な水が流れ落ちる。轟音と細かく砕かれた滴が辺りを包む。滝つぼに近づくと「濡れていること」が当然の感覚になっている。少しビーチに下り、昼飯に先ほど買った筍と蛤のまぜご飯を食べる。台風が近づき潮の高い海をみながら、海の幸と山の幸を頂く。


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そのまま安房まで戻り、ガソリンを満タンに。宮之浦のコインランドリーで、たまりにたまった洗濯物を回す。その間に嵐の前の宮之浦を車でまわる。日曜日で人気も少なく、台風18号の不気味な影を曇り空に重ねる。



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今日の夜は晴耕雨読。偶然にもFinal DropのCDにも写真が載っていた。首にかかったタオルと髭がチャーミングな店主のサブローさんと挨拶をし、部屋でくつろぐ。この宿では、みんなでご飯を作るようで、台風の前の正直に不安な気持ちを癒そうと、いい匂いの漂うキッチンへ。食卓には豚の角煮、チーズオムレツ、八宝菜、味噌汁とご飯で、今日の夕食代は一人200円!うっわ。

みんなで買った三岳を呑み交わす。古い橋に散歩をし、山おろしは吹かず海からの強い風に鼓動が早まる。台風がいよいよ近づいている。すでに今日からフェリーや飛行機に決行が目立ちだす。島には延泊組がたくさんいるようだ。それでもみな、せっかくだからとこの島を楽しむ。

始めましての旅人たちは皆、屋久島に、そしてこの宿晴耕雨読に、特別な思い入れがあり、何度も足を運んでいる人のようだ。まったく知らなかったが、白川はみんなの憧れの地らしい。山尾三省さんという詩人をこのとき初めて知る。山と渓谷社の屋久島ガイドには、「逆光のほうがええ。」と言っていた道林住職の、立派な笑顔も写っていた。その本の表紙に載っていたエコツアーガイドワッシーも晴耕雨読に呑みにきた。サブローさんも宮之浦川への思いを綴っている。名前に惹かれた晴耕雨読という宿は、思っていた以上に自分にとって重要な宿となった。台風への不安もいつのまにか、消えていた。幸せな気分で、就寝。

Posted by YOSH | TrackBack   


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