2005年01月14日
2005/01/10 香港3日目 - 深セン ~ 油麻地/旺角 ~ 馬頭角 ~ 灣仔 ~ 上環/中環

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朝9:00起床。今日はカンファレンスのセッションがないので、思い思い自由行動の日。午前中は男3人で、40分でいける中国本土、深センを目指す。月曜日の足早な朝、ご飯に香ばしいエッグタルトをほうばりながら見やる窓の外には、新界(ニュー・テリトリー)と呼ばれる殺風景な香港のベッドタウン。やたら高層なマンションで切り取られた乾いた輪郭しか見えない。終点の羅湖駅での厳しいイミグレーションを超えると、そこは改革開放政策の先駆けであるビジネス都市、深セン。駅前から見える景色は、東京がいつも突っ込まれる非計画的な都市景観そのもの。目的だった深センが一望できる高層ビル(名前忘れた)も、ポストモダニズムの哀愁を感じさせる外観。ここでも英語は通じない。黄色に霞む大都会の景色、展望台には客は誰もいない。いてもたってもいられず、あっという間にタクシーでとんぼ返りする。その間に話し込んだ文化大革命の話のせいか、イミグレーションで国境を渡る橋の足取りに、自由を感じたような感じないような。




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戻ってきて地下鉄で「普段着の香港が息づく街」油麻地へ。地上に出ると、道路に突き出る看板の量が半端ない。見渡せば漢字の洪水。そこから小粋な廟街(テンプル・ストリート)の美都宴室(ミド・カフェ)で昼食をとり、いよいよひとり彷徨う。




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ストリートごとに専門店が軒を連ね、歩くごとに活気や匂いが移り変わる、Central East Tokyoに似たダイナミックな都市の文脈。その中でもやたらと公園が多いのだが、中ではホームレスや老人がたむろし、和やかなんだけどなかなか近づける雰囲気ではない。




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普段着の香港を感じるのは、何といっても裏道だ。視界が遮られる閉じられたプライベートな空間では、路上でゆるめに理髪店を営むおじいちゃん、表で売る野菜を洗うおばあちゃん。そこにはもはや、観光客としての僕にとっての居場所はなく、カメラを取り出す気も自然と引け、そそくさと立ち去るしかないのだった。お邪魔しました。




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自然とよぎる「都市のテクスチャー」なるコトバ。作為的なものと非作為的なもの、そしてその間のもの。幾重にも重なる営みの地層に、普段着の生活感を超えた都市のコンテキストを垣間見る。




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同じアジア人として、オリエンタリズムを感じるはずはないし、単なるエキゾチシズムでもない。見る光景がすべてフォトジェニックに思えるこの感覚は、僕がこの街を好きになっている証なのだろう。




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高層ホテルと露店商。ピカピカな新しいものと埃がかった古いものが極端に近いところで共棲している。見上げるとどうしても違和感を感じる新旧のレイヤー。一気呵成に移り変わる意外なゾーニングこそ、この街のカオティックな魅力なのかも。




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いつまでも飽きないハングアウトながら、やや足に堪えたのでタクシーで馬頭角へ。サングラス運転手のハイ・スピード・ドリフティングであっという間に目的地の「牛棚」へ。ここは、大型動物検疫所だった古い建物をリノベーションしたアーティスト・レジデンス。ギャラリーとスタジオが併設していて、自分の作品を撮影しているアーティストがいたり、猫と戯れたり気ままな雰囲気。ウィニーという女性のアーティストに声をかけて、TABのフライヤーと名刺を手渡す。ギャラリーでは、「未来へのノスタルジア」と題された97年当時の香港の写真展。モノクロの退廃的な街並みに輝く人々の笑顔。色彩豊かな繁華街とのコントラストに安らぎを覚えた。




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潮の香りの漂う海の方まで歩く。この付近は活気付く港町だ。歩道のない袋小路、荷降ろしを終えたトラックが我先にと闊歩していく。




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トラックの横顔が、なんてことないけどキレイ。こういうのを撮りたくなる気分。




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陽が傾き始める。フェリー乗り場までもう少し。




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鉄柵の先に霞む対岸を目指しフェリーに乗る。前に空港があった跡地は海に突き出たイタリアのような半島になっている。地図によるとその先端には、三方海に囲まれたゴルフコースがあるらしいのだが、、そのヤバそうなシチュエーションは、肉眼で確認できず。




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波に煽られながら北角(ノース・ポイント)に到着し、再びワンチャイ。駅前には出し惜しみすることなく、フットサルコートと4面のバスケットボールコートが広がる。ヒップホップな若者と、多国籍なオーディエンス。やたら、フックシュートするあいつは何じゃいな、とか思いながらカラダはウズウズ。




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ワンチャイに降り立ったのは、敬愛するIdNのオフィシャルショップに行くため。ワンチャイの反対側はその昔、合法的な売春街であり、今も古いマーケットが狭苦しく並ぶ庶民的なストリート。雑多にひしめくこの付近にグラフィティが多いのもなんとなくうなづける。左側には「street art is a beautiful crime!」と書かれている。店の暖簾の裏にも黄金のタギングが。




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この界隈をひたすら歩き回るも、住所にあるグレッソン・ストリートが見つからない。偶然入ったカフェにネットがあったので調べてみるも中々見つからず、お店の人がわざわざ電話で聞いてくれた。多謝。漢字の上にDBSKONE?ゴミ箱とグラフィティ。重なるレイヤード。




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やっと見つけたグレッソン。そこから右に曲がると、、ここも新年前にして賑わう雑踏とマーケット。ホントにここかいな、とじわじわと歩み入る。それらしき住所で、露店越しに見ると発見!ここがデザイン誌の殿堂、IdNのショップ兼オフィス。ありえない、、と口走りつつ、香港では、この意外な溶け込み具合に慣れるしかない。そこに居た英語の拙い80才のおじいさんを相手に、バックナンバーとDVDを買い込む。上から出てきた若い女性の店員と20分くらい話し込んでみた。香港と東京、お互い無いものねだりのグッド・リレーションシップ。TABフライヤーもごっそりと置いてもらえることに。ヤホーイ。




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なんか広がってく感じに浸りながら上環(シャン・ワン)へ行くも、ギャラリーhabitusは月曜日が定休。つらつらと中環(セントラル)へ。予定も未定なので、エルギン・ストリートのオリエンテーション。ここには、明日のお昼に来る予定のArchitudeというカフェがある、はず。このストリートは、洗練された面持ちのバー、アニエス・ベーなどのギャラリー、キッチン用品のセレクトショップなどが点在していて、歩いてて気持ちいい通りだ。といいつつ、何度も往復するけども目的の店がなくてムカついてきた。しぶしぶ諦めて顔を見上げると、アンドレのグラフィティがあっち向いて笑っていた。

石塚は究極のエッグタルトを求め澳門にいっちゃったし、岡崎に電話するもお疲れのようなので、そのままひとりでフーガルテンで乾杯@Fringe Cafe。読み耽った『譚婦人』のディープな香港コラムの文学的体験。今ここにある香港、歴史とともにある香港。帰り道がやや怖くなった。酔っ払いながら、バーカウンターのイギリス人アーティスト、ピーターに絡んでみる。香港に来て8ヶ月、「バーテンよりも、もっと作品つくりたいよ。」という彼にもTABのフライヤーをごっそり。これで200枚完全配布!地下鉄で戻り、岡崎の泊まるホテルのシャワーで汗を流す。お湯が途切れないだけでも幸せ。幻のエッグタルトを携えた石塚と感動の再会をし、バタンキュー。明日はいよいよ最終日ー。

Posted by YOSH | TrackBack   


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