
greenz/biopioの仕事の背景にある共通した価値観や考え方を一度整理すべく、敢えてラベリングしてみた言葉。グリーンカラージョブやサステナブルデザイン、エコビレッジ型コミュニティも含めて、来年のbiopioの立ち戻る場所であり、事業の柱としてコンテンツ化できる部分でもある。検索すると既にGreen Thinking Blogがあったり、果たして定番のキーワードのようだ。
“社会起業家ブーム”で思うこと
今、ジョン・ウッドの『マイクロソフトでは出会えなかった天職』や『チェンジメーカー』など、社会起業家関連の本が人気だ。ありがたいことにgreenzも、『社会起業家に学べ!』で取材を受けたり、『ソーシャル・アントレプレナー・ギャザリング』に、ゲストとして呼ばれるなど、社会起業家という文脈でお声がけいただく機会が増えている。
ただ、敢えてうがった見方をするなら”社会的起業ブーム“なのかな、という気もしている。仕事でいいことをしたい!って気持ちがあるときに、参考となる文献が「社会起業家になろう!」というメッセージだけだと、ちょっとハードルが高いのではないか。
だからこそgreenz/biopioでは、「自分の仕事で、ちょっと考え方を変えたらできるかも!」だったり、「起業ではなく次の転職先として考えてみてもいいな」みたいな情報を、発信してゆきたいと思っている。そのコンセプトの柱が、柔軟に応用可能なGreen Thinkingなのである。

先週の金曜日、GTDを提唱するデビッド・アレン氏来日イベントに参加してきました。百式の田口さんが翻訳した『ストレスフリーの仕事術』の著者としても知られてますね。(トークの内容はこちら)
話は禅僧のように深く鋭く、ツールとか細かなテクについてではなく、根源的でスピリチュアル(これ、いい意味ですよ)な話でした。やることに追われるのではなく、外に出し切ることで頭を空っぽにすること。そうすることで、ひとつひとつの達成感をフレッシュに感じること。生きることを豊かにするライフハック=Getting Things Doneの神髄を、そこはかとなく漂わせていました。
実は最近、greenzの中で「エコハック」というキーワードが飛び交ってます。「あなたもできる、タダでエコ印刷!エコ節約!「GreenPrint(グリーンプリント)」」、「昼は水筒、夜はランタン…どっちも便利なmont・bellの「ライトキャップ」」とかがよい例ですが、エコなライフハックって何だ?って盛り上がったのがはじまり。で、先日のデビッド氏の話を聞いて、もっと深いレベルでエコハックを考えたくなりました。それはエコ的に人生を豊かにする=ひとつひとつの選択がポジティブループにつながっている、という再認識。
そう考えるとエコバッグは、「レジ袋を使わなかった」という気持ちよさはかなりエコハックなんだな、と。(最近は「プラスチックを3ヶ月で分解するバクテリア発見!」なんてニュースもありましたが)
自己分析すると僕のアタマはどうやら、ゴミを出すことがマイナスに感じてしまうマインドセットみたいで、なるべくゴミを出さず循環する方がサステナブルな気分。だから割り箸に対するマイ箸も同じことで、自分にとって気持ちよさがあるエコハック的行為が、こうやってメディア的にもわかりやすく広まったのか!と考えてみると、いろんなヒントが浮かびそうです。
エコバッグを持ちきれないだけ持つのは本末転倒だし、循環型社会に向けてもう一歩先の展開もつくらなくてはいけないのだけど、新しい価値観を手助けするものとして、greenzでは今後もエコハックを発信していこうと思ってます。さまざまなインスピレーションを当たれてくれたデビッド・アレン氏に感謝!

2008年、いよいよ日本でのデザインエスノグラフィ元年に?1月29日のソフトウェアジャパン2008 ITフォーラムセッションで「ビジネス・エスノグラフィ入門」という講演が開催、ビジネスエスノグラフィの国際会議EPICの報告会などが行われるようです。(詳しくはこちら)
デザインエスノグラフィは、『発想する会社』でおなじみのIDEOなどが採用する仮説構築型のリサーチ手法。エスノグラフィは元々、文化人類学的なフィールドワークのアウトプットである「民族誌」の意味だけど、近頃はビジネスにおけるデザインシンキング(デザイン思考)の文脈で注目されてます。(し、僕もすごく気になってる)
あるターゲットに絞って短期的にフィールドワークを行い、集めたインサイトから仮説をたてて検証していく。そのプロセスは、多様に入り組んだ現代社会において、複雑かつ同時多発的なニーズを解読する重要なツールとなるはず。それは、おそらくマスプロダクションとは違うベクトルの上にあって、インタラクティブな21世紀的社会インフラを形づくるひとつの礎なんだろうなあ、とおっきく期待してます。
僕も今までデザインエスノグラフィのサンプルとして、Red Associates(デンマーク)やSense Worldwide(イギリス)、佐々木千穂さん(元IDEO JAPAN)のインフィールドデザインなどからリサーチを受けましたが、あるメーカーが”LOVE”をテーマに新しいコンピュータを開発していたり、とても刺激的な経験でした。(先日は家庭用ロボットがウチに来た!)
なんというか自分が書き手としてデザイン開発に関わることって、ありたい立場だなと思ってたりするので、ぜひ勉強しにいこうと思います!来年のEPICはデンマークで開催とか。これはいくしかないなあ!
→ 60年代のあの頃『ホール・アース・カタログ』をまとめ、80年代に『メディアラボ』でデジタル社会のかつてない可能性を謳い、今なお『グローバル・ビジネス・ネットワーク』の共同設立者として世界のビジネスへ働きかけるスチュアート・ブランド。「サステナビリティ×イノベーション」を描いて、ちょっと先の確かな未来を示唆してくれる、言わずと知れた現代の知の巨人だ。その彼が掲げるコンセプトが『ロングターム・シンキング』。これまでとこれからがすべてつながった「遥かな時」を感じて、未来に対する責任を意識する思考である。
未来を賭けようとする「Long Bets」では、多岐にわたる予言や予測がアップされ、ありそうな未来カタログとなる。費用が100億円とも言われる、1万年にわたって時を刻む「時計」をつくるという「Long Now」プロジェクトは、その体験や伝承を含めて(インタビューには、伊勢神宮や『百万塔陀羅尼』にも触れられている)、遥かな時を感じるための壮大な舞台装置だ。
今ようやく、エココンシャスとテクノロジスト、ビジネスリーダーとデザインギークスが自然と歩み寄って、やり方は多様なんだけど、「あ、こっちだよね」みたいに同じ方向を向き始めている。極端に1万年先を描くほどの長期的で包括的な視野は、きっとあらゆるイマジネーションを刺激するだろう。スチュアート・ブランドが感じ取っていたインターネット的な価値観が根付きつつある今、遠くワクワクするところからブレイクダウンを重ねて、できることから取り掛かってゆこうと思います。





