今、「インディペンデント」という言葉はどういう意味を持つのだろう?また、デザインにおけるインディペンデントを実践する人、すなわち「インディペンデント・デザイナー」がいるとしたら、それはどんな人なんだろう?
例えば、著者が「インディペンデントである」と判断したショップのみを紹介するロンドンのユニークなガイドブック、『Independent London/ store guide』にある定義を見てみると、そこにはこう書いてある。
Independentとはすなわち、「他の権威、統制、支配から自由であり、他の機関・団体の管理下には置かれず、自己統治が可能である状態(free from the authority, control, or domination of somebody or something else, especially not controlled by another state or organization and able to self-govern)」。かつての「インディ」という単語が示していたのは色濃い「自由」さだった。だけど今Independentであることとはすなわち、自己統治(self-govern)を指すのではないか。
例えば、クライアントの規模や報酬だけでなく、趣旨に賛同してデザインワークを提供すること。例えば自分の声を直接届けられるメディアを作るスキルを持っているということ。それらはすべて、デザインに関するインディペンデントであり、サステナブル(持続可能)な生きる力だ。
支配や従属ということに対してアンチを掲げることにクリエイティビティの本質があるのではない。自分のもっとも快適なワークスタイルでメッセージを発するやり方を身につけた人が、今本当にインディペンデントな人だといえる。
そんな「インディペンデント・デザイナー」たちを探し、「デザイン」と「インディペンデント」の関係を探るべく、リサーチを行っていく。

